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音古痴新 overrising.exblog.jp

音楽中心に


by overrising

manic street preachers / lifeblood

火曜日だったか、レコード屋の店頭でこれを見つけてちょっと驚いた。いや、マニックスの新譜が出る事は知っていた。知っていたのにすっかりうっかりしていた。以前だったら指折り数えて待っていた(ちょっと大袈裟)だろうに忘れかける程度の存在になっていたのかなぁ。
結構前から随分ジャケットが洗練されてきた。最初の頃は良く言えばPOPでキュッチュ、悪く言えば悪趣味な感じだったのに、すっかり「趣味の良い人たち」みたいだ。デビューから数年は「ろくに満足な演奏もできないバンド」のNo.1だったのに、今ではそんなことすっかり忘れられまるで大御所のようだ。「そんなのマニックスじゃないだろ」という気持ちがどこかにあった。いつまでもヘタクソで趣味悪くて僻っぽくて貧乏臭くて時代錯誤、それがマニックスってもんだろ、っていう固定観念があった。

予告通り以前にもましてPOPな音になっていた、そして当然とも言えるけど大人っぽくなっている。曲だけ聞いていればBGMにすらなってしまう心地よい音、だけど最初の1985は・・・。この曲を聞いてしばらく、このアルバムに関して何と書けばいいのか迷った。どんなに音やバンドの立場が変わっても、変わらないのがニッキーの言葉かもしれない。そしていなくなった者のへの痛みも変わらない。多分バンドの構想が固まった頃であろう1985年、何故全てを失ってしまったんだろう、この人たちは一生この痛みを背負ったまま続けて行くんだろう。そう思ってみるとジャケットもなんとなく4real事件を思い起こさせる。ベストアルバムで過去を総括してさらに新たな気持ちで、というわけじゃなかったようだ。ズリズリと過去を引きずったままカッコ悪く続けて行く意志が感じられた。私もまだまだこのバンドにつきあって行こうと思った。
by overrising | 2004-10-22 21:01 | music : UK/US