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音楽中心に


by overrising

ミリキタニの猫

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あまり生活感のあるドキュメンタリー映画とか、「人生の苦悩を描く」とか、「日常の悲喜こもごも」みたいな種類には全く興味がわかないんだけど、「ネコの絵を描くホームレスの映画」ってことでなんとな〜〜く見てみた。

話は凄く重い。もうすっかり老いてちょっと頑固で偏屈になった日系人のホームレス。第二次世界大戦で受けた日系人としての苦難の時代から今に至る半生を、偶然知り合った(ここらへんは本当に偶然なのかは疑わしい気もする)映画監督によって撮影される、という感じ。重いけどいや〜な気分になるというわけではない。あくまでも淡々と進行していくのでいかにもな「ほらほら、感動するだろ」的な押しつけ感がないので見やすくできている。個人的には9.11のあの事件が、ホームレスにまで大きな影響を与えていた事にはとてもショックを覚える。あの事件は一体どれだけ大勢の人を苦しめた事なのか。その後のアメリカの対応は今世界的に非難されているけど、じゃ一体あの事件の責任はどうなるのか、誰のせいなのか、今もって何もわからないじゃないか。

それはそうと、独特の明るい色彩で描かれるミリキタリの絵はちょっとマチスのようなリズムを感じさせて凄く良いと思う。人はどんな時でも猫やウサギを見て癒されるのだろうな。やっぱり生類哀れみの令は復活させて、猫をいじめた者は死刑でいいと思うな。
by overrising | 2008-12-15 12:12 | 映画